Innovation for Wellbeingを掲げ、変革に注力するSOMPOケア株式会社 働く人の満足度を大きく上げた理由に迫る
ホームのご入居者さまの満足度だけでなく、働く人の満足度を上げることは介護事業を行う企業にとって長年の課題です。しかし、実際の介護の現場では夜勤や残業は当たり前、それでいて休日も少ないという現実があり、介護職を目指す人にとって障壁となってきました。
そのような悪条件を減らす取り組みを行い、従業員により良い待遇や就業時間、資格取得の応援、希望に合わせたキャリアアッププランの提示を実現したのがSOMPOケア株式会社です。
まったくの未経験者が安心して働けるサポート体制を整えた同社の仕組みについて、人財開発部の高木伸展さん、SOMPOケア ラヴィーレ鶴ヶ島のホーム長・藤沼寛志さん、生活相談員の朝倉真一さんの3人にお話を伺いました。
介護に限りませんが、仕事をする上で最も気になるのは、「時間どおりに働くことができる」ことであると思います。もちろん、ホームごとに多少差はあると思いますが、鶴ヶ島のホームに限って申し上げますと、「ほぼ定時で帰っています」。 現場のスタッフも残業はあまりしていません。もちろん、「残業はゼロです」とは言い切れませんが、もし適正な残業が発生した場合も残業代は支給しています。
また、働きやすくするためのシフトの決め方についても相談に応じています。もちろん、そのときのホームの状況にもよりますが、小さいお子さんがいて遅番に入れない人は、できるかぎり「早番だけになる」ように調整してきました。
子供を育てた経験のあるスタッフが多く在籍していますから、お子さんの病気や怪我、学校に迎えに行かなければならないという場面にも理解があり、可能な限りシフトを代わってくれます。人が抜けた部分については、みんなでフォローする努力をしていますから、小さいお子さんをお持ちの方も安心して働けるのではないでしょうか。
教育は当社が一番力を入れている部分です。新しく入社した方は、直接現場(ホーム)に入るのではなく、本社の研修専門施設(SOMPOケア Next Step Center)で約2週間の研修を受けてもらいます。その研修を終えて、初めて現場に入ります。ちなみに、最初の2週間で研修が終わりということではありません。仕事を始めてから1、3、6ヵ月後に、月2回ずつの研修があります。研修では、介護の現場で起こりうるさまざまな状況について問いかけを行っていきます。現場と本社の教育が一体となり、新しいスタッフを育てていきます。
新しい教育の仕組みができるまで、介護職経験者はほかのホームで培った仕事のやり方をそのまま持ち込んでいました。つまり、ベテランはベテランのやり方で、新人は教わった形でご入居者さまに相対していたのです。それを1回リセットして、「当社はこの形で介護を行う」という基本をはっきりさせました。 そのために10年、20年と経験のある方でも、まずは当社の介護の基本を覚えていただきます。入社後2週間の研修期間は、このために用意されたものです。
当社で働いている人が介護福祉士などの「資格を取りたい」と考えたときは、本社で「受験対策講座」を用意しています。専門のコースを設け、資格試験の勉強をサポートする場所です。
「介護職員初任者研修」の資格を例に挙げますと、資格を取得するためにかかった授業料などを最大70,000円まで補助しています。この補助を受けるためには「勤務時間が合計1,000時間」「その後も一定期間、当社で働き続ける」という条件がありますが、時間数に関しては約半年の勤務で到達可能です。もちろん、介護の仕事は資格がすべてではありませんが、資格取得のサポートはしっかり行っていきます。
なお、介護職の経験をお持ちで管理職を目指される人にも、まずは現場に入っていただきます。当社の現場を理解してもらい、それを日々の仕事への取り組みに活かしてほしいですし、現場をよく知っている人にホーム長をはじめとする役職をお任せしたいからです。
また、以降のキャリアプランですが、いくつかのホームをホーム長として異動していくこともあります。この異動につきましては、本人の希望をなるべく尊重しています。 その他のキャリアアッププランですが、関連する資格を取得して専門職を極めていく、本部の担当となってエリアや会社全体を見渡すなど、いくつもの選択肢を用意しています。
福利厚生に関しては、「SOMPOケア WITH YOU」という制度を用意しています。国内の宿泊施設22,000ヵ所ほど、レジャー施設は約300ヵ所、飲食施設は約10,200ヵ所、日帰りの入浴施設は約850ヵ所、優待利用できるものです。当社の従業員同行が条件にはなりますが、ご家族や友人の方も一緒に利用できます。とはいえ、まだまだ努力しなければいけないとも考えており、従業員から預かった「この福利厚生がほしい」という希望や声をまとめている段階です。福利厚生の制度は、さらに充実させていきたいと考えています。
「車の保険が安くなる」という制度もあります。団体扱自動車保険・火災保険という制度なのですが、こちらはホームでも利用するスタッフが出始めています。ご家族の自動車まで同じ扱いで加入できる点も魅力ですね。
2016年4月に開設した研修専門施設「SOMPOケア Next Step Center」は、ダイニングルームや居室はもちろん、ベッドや特殊浴用のお風呂まで、あらゆる部分がホームと同じ造りになっています。これにより、現場とほぼ同じ環境で、SOMPOケアの介護を「体験」「体感」「実習」することが可能になりました。ちなみに、講師は全員、豊富な経験を持つSOMPOケアの職員です。
マニュアルどおりには行かない「現場を踏まえた指導やアドバイス」は、実際のホームですぐに役立つものばかり。もちろん、全ホームに導入済みのiPadなどのIT機器や福祉用具、介護ロボットまで、これからのICTに向けた研修もしっかり受けられます。
介護の現場はどのように変わったのか。第一線で働く職員が受けた印象、変革の成果を聞きました。
「ご入居者さまに心地良く過ごしてもらう」「どんなキャリアの人もまずは現場から始める」「ステップアップしたいスタッフを応援する」「働きやすい環境を整える」という基本を外すことなく、組織のあり方、ホーム運営の仕組み、人事評価制度などを充実させてきたSOMPOケア株式会社。
実際のホームで働いている現役のスタッフは、この変革をどう受け止めたのでしょうか。先ほどと同様、SOMPOケア ラヴィーレ鶴ヶ島の藤沼さんと朝倉さん、ケアトレーナーの橋本さんに加わってもらい、それぞれの立場から現在の仕事についてお話を伺いました。
2007年4月に中途採用にて入社後、SOMPOケアラヴィーレふじみ野と赤塚のホームでそれぞれ3年半ずつ勤務。その間に介護福祉士の資格を取得し 、現在のSOMPOケアラヴィーレ鶴ヶ島が3つ目のホームとなる。
2007年4月に中途採用にて入社後、SOMPOケアラヴィーレふじみ野と赤塚のホームでそれぞれ3年半ずつ勤務。その間に介護福祉士の資格を取得し 、現在のSOMPOケアラヴィーレ鶴ヶ島が3つ目のホームとなる。
小さいころから医療に興味があったのですが、現実的に考えたとき「介護のほうが身近」に感じたので、この道を選びました。働きながら「介護福祉士」の資格を取り、その後は副主任などを経て、現在は「ケアトレーナー」というケアスタッフをまとめる役割を担っています。
今働いている鶴ヶ島でホームとしては3つ目なのですが、それまでに行ってきたスケジュールやシフトの作成経験はものすごく役立っています。また、その間に積み重ねてきた信頼関係は何物にも代えられません。
当社の新しい仕組みである「チームケア」ですが、各セクションの担当が集まって話し合いを持つ機会が増えたことで、ご入居者さまやホームにとっても良い結果が出ていると思います。また、希望の休みを月2日取れるようになり、さらに有給の希望も叶えられるので、シフト的にも良い状態です。
これまでのホームは女性が多い職場でしたが、異動の度に男性が増えている印象があります。また、新卒より中途採用が増えていますが、ほとんどの方は「未経験」での入社です。もちろん「経験者」も増えてきましたが、研修など当社のやり方や方針に慣れてもらえる仕組みもできましたので、現場にも問題なく溶け込めていると思います。
ケアトレーナーの
1日のスケジュール
09:30 | 出勤。記録の確認と情報収集 |
---|---|
10:00 | 申送り |
10:30 | レクリエーション |
11:45 | 昼食対応後、口腔ケアと排泄ケア |
13:00 | 休憩 |
14:00 | レクリエーション |
15:00 | おやつ対応 |
16:00 | レクリエーション |
17:00 | 申送り |
17:45 | 夕食対応後、投薬、記録の確認 |
18:30 | 退勤 |
九州での会社員時代は「知的障害者の雇用」に関わるボランティア活動に注力。上京後、外食産業で働きながら「人のためになる 仕事に思いをはせ、介護職やケアの現場で経験を積む。2016年7月より現職。
九州での会社員時代は「知的障害者の雇用」に関わるボランティア活動に注力。上京後、外食産業で働きながら「人のためになる 仕事に思いをはせ、介護職やケアの現場で経験を積む。2016年7月より現職。
ケアトレーナーの仕事は、おもにご入居者さまがホームで快適にお過ごししていただくためのお手伝いをするケアスタッフとしての仕事と、ケアセクションをまとめるリーダーとしての仕事がありました。一方、生活相談員の仕事のひとつは「ご入居者さまの短期利用」に関することです。見学にいらしてから実際に利用されるまで、精算を含めすべてを担当しています。
その他の大事な仕事として、「スタッフの教育」があります。今までは、主任とケアスタッフのあいだで行っていましたが、そこに生活相談員も加わって密着した話をしています。そして、3つ目に挙げられるのが「相談」です。ご入居者さまのいろいろなご相談はもちろん、スタッフからの相談にも親身に答えています。
仕事の範囲は広くなりましたが、ホームに関わるあらゆることを引き受けるのではなく、すべてに少しずつ携わっています。当社が打ち出している「チームケア」の考え方でもあるのですが、「これは違います。私の仕事ではありません」といったセクション間のカベをなくすことが目標ですね。そのチームの中心に、生活相談員がなれれば良いと考えています。
~SOMPOケア株式会社のチームケア~
「ご入居者さま」を中心に、「ご家族」や「ホームがある地域の方々」のサポート、「ホーム長」の指示のもと「ケアマネジャー」が統括し、実際にご担当させていただく「ケアスタッフ」によるケア、「医師や薬剤師」の適切な診療や処方、運動能力の維持改善やリハビリを担当する「理学療法士」、それらを助ける「看護スタッフ」、毎日のごはんをおいしく楽しくする「栄養士」と「キッチンスタッフ」。
このすべてが一体となり、ご入居者さまが安心して快適にホームで過ごしていただくことを目指すケアプラン及び体制のことを【チームケア】と呼んでいます。
生活相談員の
1日のスケジュール
1,ご入居者さま、ご家族さま、スタッフ、ご入居検討者さまの相談 | |
2,ケアスタッフ、清掃スタッフのシフト管理とシフト作成 | |
3,地域の方の参加型イベントや行事の企画、開催、連絡業務 | |
4,日々のアクティビティの企画や開催の管理 …など |
介護の専門学校を経て介護老人保健施設に就職。訪問介護と営業職を経験したのち、ラジオ番組がきっかけで2011年に入社。ケアスタッフとして働き、1年後にホーム長。現在の鶴ヶ島は5つ目のホームとなる。
介護の専門学校を経て介護老人保健施設に就職。訪問介護と営業職を経験したのち、ラジオ番組がきっかけで2011年に入社。ケアスタッフとして働き、1年後にホーム長。現在の鶴ヶ島は5つ目のホームとなる。
ホーム長にとって大事なことは「コミュニケーション」です。例えば、「ご入居者さまとお話をする」「スタッフと会話をする」といったことです。これを実行するだけでホームがまとまるわけではありませんが、いろいろなところに耳を傾け、目を配ることはやはり大切です。
ご入居者さまにどうすれば「ホームで幸せに、楽しく生活していただけるのか」ということを常に考え、スタッフと協力をしながら、ひとつずつ形にしていくこと。 言葉にすると、「私は皆さまのことを見ていますよ」と感じてもらうことですね。
また、スタッフが「何を考えているのか」「何に悩んでいるのか」を把握して、一緒に考え、悩むことも必要です。私も少なからずいろいろ経験してきた中で、失敗したこともあれば悩んだこともありますが、スタッフには自分の経験を含めて話すようにしています。私の経験してきたことが全員にあてはまるかはわかりません。それでも、一番大切なことは「自分の経験の中からアドバイス」することでしょう。
私の話を聞いたスタッフが「こんな考えもあるのか」「こういう風にやればいいのか」と一歩踏み出す。そんな言葉をかけられれば良いと思っています。
ホーム長の
1日のスケジュール
1,ご入居者さま、ご家族さまと、スタッフとのコミュニケーション | |
2,スタッフの労務管理 | |
3,ホーム資産の管理 | |
4,緊急対応の指揮命令 …など |
当社はどのホームも介護職未経験の方を受け入れる体制ができていますので、経験の有無は気にせずに応募してほしいです。最初の研修は経験者の方も必ず受けてもらいますから、そこで当社の考え方や実務について覚えてもらえば大丈夫です。
ちなみに、当社で長く働いているスタッフには「仕事を楽しんでいる」「自分の居場所を作れている」「思いを形にできる」といった特徴があると思います。新しくチームに加わる方にも、長く働いていただきたいので、今挙げた3つのことを思い出してほしいですね。
もちろん、「人を大事にする」という基本的な精神はぶれていません。SOMPOケア ラヴィーレ鶴ヶ島のホームの場合、土日お休みのパートの方が多く、その部分で少し調整することはありますが、各スタッフの希望はほぼ通りますので安心して働けると思います。「自分の思いを公言して、その思いを形に変えられる」職場ですから、どんどん発言していただいて、「より良いホーム」を一緒に作っていきましょう。
まず「自分が優しいかどうか」を見直してほしいです。「怒りっぽい」「いざというときに慌てる」など、そういう自分の特性を知っていることが大事ですね。
困ったときにすぐ体が動いてしまう人は、動くまえにまず落ち着いて考えてから動くほうが良いかもしれません。反対に、あまり考えすぎて動かないタイプであると思うのであれば、まず動いてみようとすることが大切でしょう。
人の命を預かる仕事では、「いざというときにやれる」ことが一番大事です。例えば、緊急のときにあたふたしてしまうようではいけません。そうなりそうな人は、初めから「こうなったらこう動く」というシミュレーションをしておけば良いのです。これらは、教育の中でもしっかり伝えていきたいと考えています。
採用に関して、私はあえて厳しいことを言うようにしています。例えば、まったく未経験の人がいらしたとき、私は毎回「この仕事は簡単な仕事ではありません」とお伝えしています。決してきれいな仕事ではありません。ご入居者さまのお風呂やトイレの介助もします。人の死に立ち会うこともある仕事です。それらについて、面接のときに「一度立ち止まって考えていただく機会」をつくるようにしています。
それらに「少しでも耐えられない」という人は、さらにもう一度、考える時間を持ってほしいと思います。覚悟なく入って来た人にとって、ホームの仕事は肉体的にも精神的にもつらいことばかりになるかもしれません。ホーム側の視点で言いますと、新人を教育するスタッフに大きな負担をかけることになります。
採用して1~2週間で辞めてしまわれては、お互いにとって不幸でしかありませんよね。その覚悟をしっかり持って働きたいという人と一緒に仕事をしたいと思います。
INFORMATION
SOMPOケア株式会社では、介護職を積極募集中!
安心して働き、キャリアプランを実現できる環境であなたのスキル・経験を活かしてみませんか?
商号 | SOMPOケア株式会社 |
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事業内容 | |
本社所在地 | 東京都 品川区 東品川4-12-8 品川シーサイドイーストタワー3階 |
代表者 | 代表取締役社長 COO 遠藤 健 |
資本金 | 39億2,516万円 |
※この情報は、2018年3月時点のものです