RESUME
良い履歴書とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
基本的なルールが守られているのはもちろんですが、それだけでは競争率が高い場合には勝ち残れませんし、「短期間での転職が多い」など不利な点があれば、なおさら採用される可能性は低くなってしまいます。つまり、採用担当者に自分自身の魅力をアピールし、「ぜひ採用したい」と思わせるのが、良い履歴書の条件ではないでしょうか。
まずは、ほかの職業とも共通する、基本的な履歴書の書き方やマナーを確認しておきましょう。以前書いたことがあるから大丈夫だと思っていても、意外と忘れていることもありますので、その意味でも必ず確認しておきましょう。
・年号は西暦・和暦で統一する
・間違えた場合は、修正テープや二重線は使わず、履歴書を書き直す
・欄の空白は極力なくす
・押印はすれないようにする
・スタンプ式のハンコは使わない
・住所は都道府県から、正式な表記で書く
・履歴書のコピーや使い回しはしない
・学校名・企業名・資格・免許名などは省略せず、正式名称で書く
履歴書は、パソコンで作成した物よりも、手書きで丁寧に書かれた物のほうが好印象です。修正ができないのでたいへんですが、丁寧に書かれた履歴書からは人柄や誠実さも伝わります。字が汚い人でも、時間をかけて、じっくりと作成することをおすすめします。
下記のような履歴書が、一般的なフォーマットになります。ここからは、項目別に履歴書作成のポイントをご紹介します。介護職ならではの注意点もありますので、参考にしてください。また、履歴書によって項目が微妙に異なるため、アピールしたい項目があるかどうか、購入の際はよく確認してみましょう。
ポイントと注意点を守り、漏れのないように記入してください。
1
日付
書いた日ではなく面接日を記入。(郵送の場合は差出日)
2
氏名
ふりがなを忘れずに。
3
証明写真
必ず証明写真(カラー)か写真館で撮影した写真を使用。スナップ写真はNG。
4
現住所
郵便番号や都道府県なども省略せずに記入。
5
電話
一般固定電話もきちんと記入。
6
経歴
高校卒業以上の学歴と職歴を記入。
7
免許・資格
古い順に書く。趣味に近いものは特に書く必要なし。
8
長所・短所
介護の仕事にプラスになるポイントで書く。
9
退職理由・志望動機
今回の就職につながる前向きな内容をポイント絞って書く。
10
その他特記事項
勤務シフトや入職希望時期など、重要な要望は記入しておく。特にない場合は、「特になし」と書く。
履歴書の見本と書き方のポイント
履歴書の日付欄では、西暦・和暦はほかの項目と統一させましょう。注意点としては、作成日を記入してしまうミスがあります。日付欄には、必ず書類を提出する日を書きましょう。もし送付するのであれば、投函日を書きます。
履歴書の見本と書き方のポイント
氏名は、丁寧に高さや間隔をそろえるように書きます。ふりがなは、「ひらがな」か「カタカナ」か、用紙の項目に合わせて書きましょう。
履歴書の見本と書き方のポイント
証明写真は、3ヵ月以内に撮影したものを添付します。介護職の場合はスーツでなくてもOKですが、ジャケットを着用したビジネスカジュアルがおすすめです。清潔感を意識した身だしなみを心掛けましょう。
また、介護業界の場合、明るすぎる髪の色は敬遠されるようなのでNGです。
履歴書の見本と書き方のポイント
現住所は住民票記載の住所を記入しますが、実際に住んでいる場所が違う場合は、居住している住所を記入する方法もあります。現住所を記入する目的としては内定書などの書類を郵送するためですが、入社後は社会保険などの手続きに使う大事なデータでもあります。住民票の移動は引越しをしたあとすぐに手続きをすべき事項なので、履歴書を書く機会に、住民票を移しておきましょう。なお、「連絡先」に関しては現住所と同じ場合が多いですが、欄を空白にせず、「同上」と書くのが一般的です。
履歴書の見本と書き方のポイント
電話番号は、固定電話と携帯電話の両方を記入しましょう。自宅に不在の時間帯を記入し「この時間帯は携帯電話へお願いします」と添え書きをしておくと担当者に「丁寧な人だ」と好印象を与えられます。
電子メールは、着信がフィルタリングされる可能性の高い携帯電話のメールアドレスではなく、パソコンのメールアドレスを記入します。もし、プライベートのメールアドレスがない場合でも、勤務先のメールアドレスなどを使用してはいけません。
履歴書の見本と書き方のポイント
学歴は中学卒業以降の入学・卒業年月を書きます。職歴は介護士の場合、入職・退職を書き、在職であれば「現在に至る」とします。介護職以外の仕事で、一般企業などで働いていた場合も忘れず記入しましょう。一般企業の場合は、「入社」「退社」と間違えずに記入します。退職理由については「一身上の都合で退職」と書きます。
また、職歴にアルバイト歴は記入する必要はありませんが、介護関連のアルバイトやボランティア経験がある場合は、アピールポイントになるので記入しましょう。最終行には、右端に「以上」と記入することも忘れないようにしましょう。
履歴書の見本と書き方のポイント
介護職関連の資格や免許はもちろん、運転免許のような仕事に役立ちそうなものも記入しましょう。
取得日が早い順に、取得年月と正式名称で記入します。取得年月は試験合格日ではなく、証書に記載されている年月となります。また、取得見込みの場合は「取得見込み」、勉強中であれば「●●資格取得のために勉強中」と書くことで意欲をアピールできます。
記入の際は、必ず正式名称を使用してください。介護関係の例でいえば「ケアマネジャー」ではなく、「介護支援専門員」となります。また、きちんと記入したつもりでも、取得後に法改正で名称が変わっている可能性もあります。介護関係の例でいえば「ホームヘルパー2級」は、2012年に「介護職員初任者研修」と名前が変わっています。
履歴書の見本と書き方のポイント
自分のアピールポイントである長所を述べるだけでなく、それが志望先で具体的にどのように活かせるのかも伝えるようにしましょう。短所の場合は、短所が長所になるような考え方も添えましょう。例えば、「短所はこだわりすぎる傾向があることで、施設でクリスマスツリーを作った際に12時間もかけてしまいました。しかし、入居者から大喝采を浴びました」となど、前向きに聞こえる言葉も添えるようにします。
履歴書の見本と書き方のポイント
前職の退職理由を記入する場合は、担当者にネガティブな印象を与えないように注意しましょう。
「この施設の方針に共感しました」「やる気は人一倍あります」といった、どこにでも言い回せるような志望動機は避けましょう。もし、方針に共感したのであれば、どんな点になぜ共感したのか、やる気についてであればどの業務にどのような取組みをするのかを、具体的に伝えましょう。
自分の介護職に対する思いや目標が、求職先にどうマッチしているのかを伝えるといいでしょう。なお、「福利厚生が魅力」など条件面の理由は、ネガティブな印象を与えかねないので伝える必要はありません。
履歴書の見本と書き方のポイント
その他特記事項などがある場合には、希望する雇用形態や勤務地、勤務時間などがあれば記入します。出勤日数や休日などの希望がある場合は簡潔に記入し、詳細は面接時に相談するといいでしょう。
給与などの待遇面の希望は履歴書には書かず、面接や面談で伝えることをおすすめします。特に希望がなくても空欄にはせず「特になし」と書きましょう。
介護職の履歴書の書き方についてご紹介してきました。履歴書の記入スペースは限られているので、記入する際は、書く内容を決めてから記入するとミスが減ります。ほかにも、以下のような履歴書の失敗例も参考に、丁寧に仕上げていくようにしましょう。履歴書の失敗例としては、次のようなものがあります。
・写真の貼り付けに失敗して曲がってしまった
・押印を忘れてしまった
・志望動機が「介護職を目指した理由」になってしまっている
ルールを守りつつ、ご紹介した項目ごとにポイントを押さえて、担当者に好印象を与える履歴書を作成しましょう。
介護職の履歴書対策に
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まとめ
失敗例も確認してから作成しましょう
ここまで、介護職の履歴書の書き方についてご紹介してきました。ここで紹介したような項目別のポイントを押さえ、履歴書作成のルールも守れば、失敗は防げると思います。
ですが、勘違いしてしまいそうな失敗例もあります。例えば、志望動機を書いたつもりが「介護職を目指した理由」だったり、「仕事と関係のない長所や自己PR」を書いたりしてしまうことです。これらに注意しつつ、誠実で意欲的な姿勢が伝わるような履歴書作成を心掛けましょう。
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